SAFETY倒さないという発想
機材の側面転倒が起こる大きな要因の一つとして、作業中うっかり重心が端部からはみ出してしまうという点があります。
私たちは皆様の作業をより安全に行っていただけるよう、
3つの安心を提案しています。
アウトリガー一体式
業界初!不安定な設置面でも安定性を保てる、水平レベル調整機能付アウトリガーを内臓!
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アウトリガー一体式四脚伸縮式はしご兼用脚立 ダン吉D/NT/三連伸縮はしご レン太 ※3RENシリーズAタイプのみ
アルミ製点検口昇降具 天龍
アウトリガーオプション
脱着式のアウトリガーを取り付けて、不意にかかる反力等への転倒防止を向上。
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三連伸縮はしごバンボ
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四脚伸縮式足場台(可搬式作業台)楽駝
コンステップ
本体と連結ブリッジで大きな作業面を構成することは、転倒を抑制し、安定性が向上します。
コンステージ
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四脚伸縮式足場台(可搬式作業台) 勇馬
※ESK-11Sは縦長に連結するときのみ
四脚伸縮式足場台(可搬式作業台) 楽駝/リニューアル用作業台 飛龍
ご家庭や施工現場など、脚立を使っての作業中につい身を乗り出してしまい、あやうく転倒しそうになった経験はありませんか?
バランスを崩される事によりお怪我をされる方が多い現状を捉え、「倒れにくく、安定感が抜群の脚立はできないか?」を日々探求しています。
そして、その探求はアウトリガー一体式の「ダン吉」誕生へと繋がっていきました。
- 1.誕生物語 プロローグ
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2014年。東京労働局が発表した『脚立を利用した作業における労働災害発生業況の概要』の中で最も多かった災害の原因は『作業方法(74%)』でした。
その内訳として■ 体の重心が外に出た(42%)
■ 反動のある作業をおこなった(23%)となっており、昇降面左右側への動きによるものが65%を占めていました。
わたしたちはこうした脚立の災害を未然に防ぐことは、メーカーとして大変重要な課題であると考えました。
トラブルの原因を脚立の構造から見直し、脚立の安定性と壁面などへの作業性が向上した脚立をつくることを目的とし、ダン吉の「開発プロジェクト」をスタートさせました。なぜ脚立は倒れるのか?
脚立使用時のトラブルを踏まえ、実際にどのような要因で転倒が起こるのか、あらためて脚立の構造を見なおしてみました。
検証の結果、
転倒を抑える大きなポイントは...1.地面との接点をできるだけ外側へずらすこと
2.昇降面(踏さん)の水平レベルを維持することの2点にありました。
- 2.アウトリガー一体式脚立誕生!
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「温故知新」 発想はここから
以前見たことがあったリンゴ園の光景。
リンゴの収穫に利用されている木製の四脚はしごは、幅方向・奥行き方向が広く、安定した状態をつくることで安全性と作業性を確保していました。
「正方形の下端部・・・」ひらめきの芽がひらいた瞬間!
この木製はしごの概念から、アウトリガー一体式脚立という大胆な発想が生まれたのです。
まさに温故知新。先人が創意工夫した知恵の伝承です。-POINT01
地面との接点をできるだけ外側へずらすため、根開きを広くする。
アウトリガーで正方形をつくる
アウトリガーを張り出すことによって、リンゴ園の四脚はしごのような正方形(ダン吉AN)または台形(ダン吉D/NT)の設置状態をつくり、重心がはみ出す限界点を外側へずらすことで、安定度を向上させることに成功しました。
低いサイズほど正方形から長方形へ
さらに、重心が外に移動しやすい低いサイズの脚立は、高いサイズの脚立よりも下端部を大きくすることで
転倒を防止できることから、正方形から昇降面を側面よりも大きくした長方形にしました。側方転倒しない脚立を目指す!
脚立を使って壁面に対して作業をするとき、壁面からの距離が遠くなってしまうため、脚立の向きを90°変え、天板をまたいだ状態で作業をおこなってしまうことはありませんか?
この場合、脚立の支柱と地面の角度が85°となり支持基底面積(根開き)が狭く、左右に倒れやすい状態になるため非常に危険です。日本工業規格JIS S 1121では、支柱と地面の傾斜角度について「昇降面の前後方向は75°以下、 昇降面の左右方向は85°以下とする」と定めているため、多くの脚立は支柱の傾斜角度をそれぞれ75°と85°に近づけてつくられています。
そのため「昇降面の前後方向は、支持基底面が広くて倒れにくく、昇降面の左右方向は支持基底面が狭くて倒れやすい」といった特徴を持っているのです。伸縮性のアウトリガーで、
脚立の構造上、昇降面の左右の安定性が低いことの大きな要因は、支柱の開き角度にあることに着目。
支柱の開き角度の差を解消!
伸縮式のアウトリガーを支柱4本すべて(ダン吉D/NTは2本)に組み込み、作業環境に応じてアウトリガーを左右に張り出せるようにしました。これにより、指示基底面積(根開き)が広くなり、側方転倒に対する抑止力が向上しました。
アウトリガーを広げた時の支柱の傾斜角度を75°以下にすることにとことんこだわることで、側方転倒しない脚立を目指しました。 - 3.ダン吉のスペック
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-POINT02
昇降面(踏さん)の水平レベルを維持
水平レベル調整機能付アウトリガーを内臓
従来の脱着式アウトリガーは、取付けに手間がかかるうえ総重量も増え、持ち運びが困難なものになっていました。さらに価格も脚立本体と同等以上するため、利便性にも欠けていました。
そこで、脚立本体にアウトリガーを内蔵し、併せてアウトリガーの端部には、傾斜地や段差地でも昇降面の水平レベルを維持し、側方転倒を防ぐ脚伸縮機構が組み合わされた脚立を開発する事にしました。しかしながら、全体の重量を従来品目相当に抑えながら必要強度を満足させるような形状設計をすることは困難を極めました。
試行錯誤を重ねた結果、「水平レベル調整機能付アウトリガー」を4本の支柱すべて(ダン吉D/NTは2本)に内蔵し、取付けの手間や総重量の軽減・操作性などが優れた 新しい脚立『ダン吉』の試作品が誕生したのです。
photo:ダン吉D-120 - 4.これからのダン吉
お客様のご要望に真摯に向き合い使いやすさを追求
『ダン吉』の試作品は、11業種13社の企業様のご協力のもと、商用試験を行いました。
アウトリガー使用時の安全性及び利便性の評価を重ね、特に要望の多かった事項を取り入れることにより、ご利用者様の使いやすさを追求した製品に改良されました。業界初!アウトリガー一体式四脚伸縮式はしご兼用脚立
『ダン吉』の発売こうして、2016年に水平レベル調整機能付アウトリガーを内蔵した、業界初のアウトリガー一体式四脚伸縮式はしご兼用脚立『ダン吉NT/D』を発売。
2016年11月、一般社団法人仮設工業会認定基準のアウトリガー内蔵脚立の認定基準に、これまではなかった『張出型』が新たに加えられ、『ダン吉AN』の4サイズが認定合格に至り、2017年アウトリガー一体式四脚伸縮式専用脚立『ダン吉AN』が発売されました。「ダン吉」は、脚立の歴史に新たな1ページを加えたのです。
その取り組みについては、独立法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所の菅間敦博士の協力のもと、<一般社団法人日本人間工学会誌2018Vol.54,№3(93-152)実践報告:アウトリガー一体式四脚伸縮脚立”ダン吉AN”の開発>に採択され、大きな評価を得ました。
また、第66回電設工業展JECA FAIR 2018製品コンクールで「一般社団法人日本電設工業協会奨励賞」を受賞し、多くのお客様にご好評いただいています。